「なぜ、ガンでしぬのか?」&「喫煙の話」

魔理沙
そういや、どうしてガンになると死んでしまうのだ?

ぴよ太郎
いい着眼点だ。実は私も考えたことがなかった

霊夢
言われてみれば、何がどうなって死ぬのかは知らないわ

以前、衣笠選手の話をしましたが、珍しく短かったと思います。実は、少し彼の批判になってしまいそうでしたので、後半部分を切り取りました。それが今回のテーマです。

彼の死因は大腸ガンだったそうです。ところで、ガンで死ぬ…って具体的にどういうことなのか考えたことありますか?

また、当時は分からなかったのですが、今映像を見ますと衣笠選手はかなり年をとって見えます。39か40歳で引退しているはずなのに、肌のツヤが10歳は年がいっているように見えました。それはどうしてなのでしょうか。

ガンで死ぬということ

衣笠選手は上行結腸癌で亡くなったそうです。要するに、大腸ガンで亡くなったということです。

みなさん、ガンで死ぬってどういうことか考えたことありますか? 私は医学部高学年になるまで、全く考えたことがありませんでした。おじさんを大腸がんで亡くしていたのですが、ただ漠然と「ガンで亡くなった」としか思っていませんでした。

大学で消化器(下図)の先生に言われて初めて、「あ、そういうことなんだ」と納得しました。(ただし、今から言うことが全てではありません。また血液のガンは意味合いが違います)

(wikipediaより)

体はちくわ

この本から引用させてもらいますが、人間の体はちくわと同じです。

口から肛門まで一本の管(くだ)と同じです。そして、消化管は“体の外”になります。ちくわのの部分が体の内部です。

例えば、膵臓という臓器は、内分泌外分泌の両方の機能を持っています。ちくわの身にホルモンを出す機能を内分泌、十二指腸に膵液を出す機能を外分泌といいます。つまり、消化管は“”なのです。

人間の体の本質は“管(くだ)”だということです。管の中に色々な物質を流しているのが生物なのです。その点は植物も同じですね。そのどこかが詰まると、色々な病気として表に出てくるのです。

ガンで死ぬ」ということは、ガンの増殖・圧迫によって管のどこかが詰まるということなのです。

ただし、ガンができた場所だけなら対処できることが多いです。それが手術です。手術をするというのは患者さんにとって大変なことですが、治る可能性もあるということです。

致命的なのは転移です。どのガンも共通して、遠い場所へ転移があるともう手術はしません。

ある歌舞伎役者の奥さんは、見つかった時点では転移がなかったのに、ここで(確か1年8カ月)民間療法に走って手遅れになってしまいました。その選択も、その人の生き方ではあると思いますが…

喫煙の話

衣笠選手は野球選手ですので紫外線の影響もあると思います。が、彼は喫煙者でした。この時代は喫煙率が非常に高かったのです。成人男性では何と80%を越えていました。

肌のツヤは喫煙の影響がもろにでます。老化の早まりは、40歳くらいから目立ってきます。野球はあまり持久力が必要ない競技ですので、スポーツ選手にしては割と喫煙者がいます。元巨人の桑田投手が、球団のバスを禁煙にして欲しいと要望したのは記憶に新しいですね。

霊夢
あ、あんた記憶に新しいって、桑田さんは、1986~2006年の選手よ

喫煙率

厚生労働省の国民健康栄養調査によりますと、現在習慣的に喫煙している人の割合は、19.3%だそうです。性別では男性32.2%、女性8.2%と、男女ともに10年間、減少傾向にあります。

とうとう2割を切りました。ちなみに医師で喫煙しているアルパカも何%かはいます。知識を得たうえで吸うというのは、やはり依存症というのは恐ろしいものです。

喫煙者の肺は、今はネットでいくらでも見ることができます。今検索してみたら「3日で肺がきれいになる」という嘘情報がありました。気を付けて下さい。

写真では肺を取り出していますが、肺は生きたまま取り出せません。そして、肺の表面が黒くなっているのは、肺の先の細い部分がやられているということです。

“男性の長寿”で、滋賀県が初の全国1位!

男性が平均寿命1位、女性も4位になったそうです。

厚生労働省の平成28,29年の調査によると

  • 男性の脳血管疾患による死亡率の低さ…1位
  • がんによる死亡率の低さ…2位

その原因として

  • 食塩摂取量の低さ…2位
  • 喫煙率の低さ…1位

が考えられます。

脳血管の病気は1970年頃から極端に減少してきました。これは高血圧と関係があることが分かったからです。食塩摂取量が高いと血圧が高くなるので、減塩が推奨されています。東北地方は保存食として漬物をよく食べる習慣があるようですね。

ガン喫煙と関係が深いです。喫煙者は10年余命が短くなるという報告もあります。滋賀は県をあげて禁煙啓発運動をしたそうです。

喫煙による影響は肺がんだけではありません、国立がん研究センターからの引用で

こんなにも影響があります。

ちなみに60歳を越えると喫煙率が下がります。60歳になってから煙草をやめる人が増えるからでしょうか? それとも、死ぬ人が増えるからでしょうか…

イメージ戦略

昭和の喫煙率ってどれくらいだったと思います? JTの全国喫煙者率調査によりますと、昭和41年(1966年)男性の喫煙率は 83.7%です。妊婦や子どもの前で吸うのも当たり前でしたからね。私も父親の喫煙にはずいぶん悩まされたものです。

83.7%とは不自然なほど高率です。これは偶然ではないと思います。

当時販売していたのはJTではなくですからね(1985年まで)。税収のために推進したのだと思います。実際に出資していたかどうかは分かりませんが、おそらく映画ドラマなどでカッコいいイメージをつけたことが原因でしょう。

今は税収よりも、医療費で出て行く方が多いので慌てて禁煙の方向に持って行っています。仮に税収の方が多ければ今でも推進する気でしょうか。カジノみたいに。

私が今気になっているのは、人気漫画『ワンピース』のキャラの1人が常に煙草を咥えていることです。しかも料理人という設定です。医療関係者料理人歌手が煙草を吸うのはプロ意識が欠けているとしか思えないのですが。

ぴよ太郎
ルフィゾロのような意識の高い戦闘のプロなら、絶対吸わないでしょ

霊夢
い、いやそれ同じ漫画の中の話だから…

ブリンクマン指数

ブリンクマン指数とは、「1日の喫煙本数×喫煙年数」で計算されます。これが400を越えた頃から色々な病気のリスクが上がります。1日20本だと20年間ですね。つまり、40歳くらいから喫煙者と非喫煙者の差は出てきます。

以前、凄い人がいると噂になりました。1日80本×40年間、つまりブリンクマン指数3200の患者さんです。

そもそも80本って、一日16時間吸うとしても1時間に5本です。12分に1本。どうやって吸うの?

値段も20本で400円として、1年で58万4千円。40年で2336万円…。たばこ会社に2300万円支払って、59歳で人生終わり。まあ大人の選択ですから満足な人生だったかどうかは当人しだいです。最後にオチがあります。その人、医者でした。

まとめ

岸博幸さんという、元経済産業省官僚の、鋭い意見を言うコメンテーターのかたがおられます。このかたは、喫煙者なのですね。

これほど頭の良い人が、テレビ番組で禁煙の話題になった時「ここではやめておきますが、いくらでも反論はできます」と、何度もゴネ始めたのには驚きました。これ、依存症の人のです。必死に肯定する理由を考え始め、それ以外は受け付けられなくなるという。

そして、煙草を非難しているのに、自分が非難されていると感じてしまっている。煙草と自分が一体化している思考パターンは深い依存を示しています。

議論に勝って、病気に負ける」。ディベートに勝っても仕方ないと思うのですが…

おしまい。