センター漢文の勉強法

ぴよ太郎
漢文は難しくないどすえ

霊夢
何よ、そのエセ京都弁

ぴよ太郎
きっと漢文より方言のほうが難しい。世界が標準語(大阪弁)に、なりますように

今回は漢文の勉強法です。私はセンター試験しか知らないので注意して下さい。

古文・漢文は高速かつ高得点が望める、国語攻略の鍵となっている科目です。

そして、勉強は古文より漢文の方が、圧倒的に早く仕上がります。速攻で仕上げて勉強時間は古文に回しましょう。

漢文の勉強法

やることは極めて単純です

1.基本を身につける(書籍を1冊)
2.センター過去問を解く(こっちがメイン)

なぜ過去問が重要か

まず、過去問を解くことが重要である理由を話します。

同じ問題なんて出ないから、やっても意味なし」と思っている諸君。それは誤りです。

受験の範囲は学習指導要領で決まっています。ですから、問題は違えど同じ内容何度も何度も出題されるのです。

特に漢文は範囲が狭いので、あからさまに繰り返し出てきます。

プレテストを見てみよう

例をあげると、繰り返し出題されるものに再読文字というものがあります。これ凄くよく出るのですが、10個程度しかないのですよね。

2020年度から新テストが開始されますが、そのプレテストを見てみましょう。

なんと再読文字問2の(イ)問3二題も出題されているではありませんか。10個しかないのに1回の試験で2つも出ているのです。

問3を詳しく見てみましょう。

この問題、返り点をつけろとか何やら難しそうなことを言っていますが違います。これは再読文字の「」を知っているかと聞いているだけの問題です。

「将」は「まさに~んとす」と読むのですが、そう読んでいる選択肢はたった一つ。⑤だけです。10秒で解けます。

わざわざ問題になっている部分には、必ず出題者が問いたいことがあります。

過去問をたくさんやっていると「ああ、この問題は再読文字のことを聞きたいんだな」ということが分かるようになります。

しかも、同じ再読文字が、何度も何度も出題されているのも分かると思います。

過去問は実力試しのためにやるものではありません。センター試験の問題は良質です。これを使って勉強するのです。実力試しは模試でやりましょう。

勉強する内容

書籍紹介の前に、漢文の勉強にはどういう要素があるかを示しておきます。

1.返り点
2.句形(文法)
3.再読文字
4.漢詩
5.漢字

返り点

基礎中の基礎です。あまりに基本事項なので、書籍の中には載せていないものもあります。

しかし、かつての私の英語のように、漢文をゼロから始める人もいるでしょう。

そういうかたは、受験のミカタさんの「返り点とは?」のページがいいと思います。ここの国語ライターさんの書く記事はとても分かりやすいですね。

句形

使役受け身など、漢文の文法のことです。最重要と言っても過言ではありません。といっても、10種類程度しかありません。

再読文字

二度読む特殊な文字です。先ほどの例で挙げたように、句形と並ぶ重要事項です。10個程度です。

漢詩

センター試験にたまに出ています。最近の過去問って追試が載ってないですね。

手元にある少し古い過去問だと、1992年2007年の本試に出ています。追試や共通一次ではもっと出ていたような気もするのですが意外に少ない。

しかし、プレテストに出ています。プレテストは問題を作る側からのメッセージです。すなわち「これからは漢詩も出していくぞ」という声が聞こえます。

魔理沙
幻聴じゃね

ぴよ太郎
い、いや、冗談じゃなくてホントだから

覚えるべきことはとても少ないので、次に説明します。

漢字

現代と意味の違う漢字があります。例えばプレテストで「(し)」が問われています。意味は「我が子」ではなく「あなた」です。

子供という意味もあるのですが、それを問われるわけがないですね。

英語や古文における単語にあたるわけですが、漢文の場合、どこまでやっていいのかよく分かりません。ここは後述の書籍に任せたいと思います。

漢詩について(訂正あり)

覚えるべきことはこれだけです。とても少ない。

1.五言七音
2.絶句律詩
3.押韻(おういん)
4.対句(ついく)

五音と七音

一句が五音七音のものがあります。本当は違いがあるのですが、センター試験においては同じと思っていいです。押韻のところで理由を言います。(3/13訂正:やはり違いは知っておいた方がいいです。内容は下記で

絶句と律詩

四句からなるものを絶句、八句からなるものを律詩、定型外のものを古体詩と言います。

というのは、五音、七音の一かたまりのことです。

絶句、律詩、古体詩はプレテストの選択肢に出てきています。ちなみに1992年出題の漢詩は、二十四句もある古体詩でした。

押韻

押韻(おういん)…偶数句の末尾が、音読み時に似た音になります。

図はプレテストのもので、右から左に読みます。右端は題名です。

黄緑の四角で囲った部分が押韻です。「違(i)」と「磯(ki)」の部分です。磯は訓読みでは「いそ」ですね。

この詩は七言で四句からなるので、七言絶句です。

で、七言の場合は、初句の末尾「帰(ki)」も韻を踏むのですが、韻を踏まない例外もあります。

そして、センター試験は2007年本試でこの例外を出しているのです。

図は二句目の末尾が空欄になっているのですが、二句四句は必ず韻を踏むので、四句の「間(kan)」に対して、音だけで「山(san)」と「淡(tan)」に絞れます。

あとは前者は名詞、後者は形容詞という観点から答えが決まります。

という感じで初句末尾で思いっきり引っ掛けにきています。なので、原則として偶数句韻を踏むと覚えておいてください。

ただ、七言の初句末尾のことは頭の片隅には置いておきましょう。偶数句の漢字が読めないこともありますので。

(訂正)済まないみんな。2003年の本試にも七言絶句が出ていました。四句末が空欄なのですが、二句末が「(si)」で私は音読みが分かりませんでした。おそらく初句末の「(i)」を読ませる意図です。やはり七言初句末の韻のことも覚えておきましょう。これ2003年も2007年も狙ってやってますね…ホンマ恐ろしい人達やで

あと注意点は、センターの問題って意味ではなく形で解くのですよ。意味だと各人のフィーリングで答えが違ってしまいます。

センター試験はそういう批判に対抗するため、必ず答えが1つに決まる証拠を作ってあるのです。よって、まず形で解く。意味で解くのは最終手段ですよ。

対句

ぴよ太郎「私は絶句よりも律詩の方が好きでね」

霊夢「どうして?」

ぴよ太郎「それは律詩には対句があるからです。ああ、対句よ、君はなんて美しいんだ」

魔理沙「(ピクッ!)呼んだ?」

対句(ついく)は、四句からなる絶句にはありません。八句の律詩に出てきます。ちなみに古体詩にも出てきます。1992年本試の二十四句の古体詩では、対句についての問いがありました。

国破れてサンガリア」とお約束のボケをかましつつ、教科書でも有名な『春望』を見てみましょう。

まず律詩は、二句ずつまとめて前から「首聯(しゅれん)」「頷聯(がんれん)」「頸聯(けいれん)」「尾聯(びれん)」といいます。

ああ、何て北斗の拳っぽい名前なんだ。のシュレンのガンレンのケイレンのビレン

ただいま。

センターでどこが頸聯だとかが問われることはないとは思います。説明のための言葉でしょう。

ちなみに、プレテストの間違い選択肢の中には出てきました。

問5の選択肢③『この詩は古体詩の七言詩であり、首聯頷聯、頸聯、尾聯からなっている」

これは内容そのものが違っていますね。律詩にあるものです。

ちなみに、上の黄緑の四角で塗ったところは押韻です。「簪」は「シン」で、かんざしのことです。

律詩というのは、頷聯の三句と四句対句に、頸聯の五句と六句対句になっています。

おっと、返り点付きの著作権フリーの画像があったので、それも載せておきます。対句で返り点の対応が同じなのが分かると思います。

三句は『(戦乱の)時代を思うと、花を見ても涙が流れる」で、それに四句の構造が対応していて「(家族との)別れを思うと、鳥の声を聞いても心が痛む」くらいの感じです。

設問としてはどんなだったかな。対句の文字を一つ抜いて、構造的な対応から選ばせる問題だったかも。例えば「花」と「鳥」の対応や、「三」と「万」の対応などです。あと、動詞を抜いて、ここは動詞が入るはずだから正解はこれだ、とか。

霊夢
予定よりずいぶん長くなってしまったので、書籍の紹介は次回にしましょうか

ぴよ太郎
ああ、まさかこんなに長くなるとはね

魔理沙
はい。誰かさんのボケが多すぎるからだと思います(グサッ)