社会科の科目選択(概要+地歴編)

霊夢
公民って、大学によって選択できるものと駄目なものが決められているのよね

ぴよ太郎
ややこしいことになってるね。受験生は注意が必要だよ

2018年現在、センター社会における公民の扱いが大学ごとに異なっています。勉強を始める前に、自分の受験したい大学、それも第一だけでなく第二志望のことまで考えて社会科選択をする必要があるでしょう。

科目選択の前に

ぴよ太郎「公民の2単位科目(現代社会、倫理、政治経済)では受験できない大学があるんだ。特に医学部旧帝大に多い」

霊夢「2015年のデータですが、長坂先生のページに詳細が載っていました」

ぴよ太郎「医学部受験生は『国公立大学医学部 センター試験 地歴・公民 河合塾』で検索だ。一番上の河合塾のページがよくまとまっている」

現在のセンター試験は、地歴公民から最大2科目受験できます(不可な組み合わせ:同一地歴のAとB、倫理・政経と倫理or政経)。1科目だけ必要な大学でも、2科目受けた場合は点数の良い方が適用されます。

河合塾の表を見てもらうとわかりますが、地歴Bと『倫理・政経』は全ての医学科で出願OKとなっています。ところが、その他の公民科目は制限されている大学が多いのです。

「倫理・政経」である理由

現在の高校の課程では、地歴4単位公民2単位です。ですので、公民は勉強範囲が地歴と比べて少なく済むというのは、元々そうなっているからです。

そこで、2単位を2つくっ付けた「倫理、政治・経済」が生まれ、指定されているのだと思います。設問はその年の倫理と政治経済から抜粋された問題からなります。設問が同じなので重複して受けることはできません。

Column 1:現行の高校の学習指導要領で公民3科目は全て2単位です。が、「現代社会」または「倫理」・「政治・経済」のうちから選択となっています。前者は2単位で後者は4単位とずれてますが、いいのでしょうか。
Column 2:以前、理科を3科目受験できる時代があり、実際3科目課する大学もありました。しかしすぐに廃止されました。なぜなら理科は2科目しか履修できないので、1科目の独学が前提となるからです。ちなみに物理地学だけ同時間に試験が行われ、2つ受けられないという整合性のなさ。ぴよ太郎が元々物理地学と知っての狼藉か!

Column 3:昔は、現社・倫理・政経とも履修が必須でした。私の苦手は倫理(現社B)で当時は全くやる意味が分かりませんでした。定期試験は18点でお馴染みの最下位。そこで教科書を読んでレポートを出すように言われました。

当然、期限当日まで何もせず「私は純理系だ。哲学や宗教は非科学的な屁理屈である。だから教科書など読む気はない」というストロングスタイルレポートを提出しました(アホなの?)。
結果、41点で通してくれました。済みません天国の先生。今は世界情勢を知るうえで必須の学問だと反省しています。(+1点が先生の優しさを表していますね)

来年の「倫理・政経」は難化する!?

制度は迷走しているものの、センターの設問自体は洗練されてきています。

しかし、平成30年の試験では「倫理・政経」がやらかしました。センターの平均点は60~65の間に入るように見積もられていると思います。それを平均73.08という近年まれに見る高得点。来年は難化するのか気になるところですね。

ちなみに初期センター試験は結構やらかしています。ついでに、倫理・政経があったのは驚愕の事実。(横軸は平成です)

全体平均が70付近に達すると、浪人生の平均は80を越えてくると思います。

地理の平均77点とか正気か!

ただ、これを見ますと、高平均点の次の年も意外に高い点が続いています。逆に低平均点から一気に高い点というのもないですね。これは二匹目のドジョウが狙えるのか!?

地歴の特徴

まずこの表をご覧ください。

平成30年実施センター試験の受験者数平均点、(最高点、最低点)、標準偏差です。ここで見ておいて欲しいことは、世界史は標準偏差がきく、地理さいということです。

標準偏差はばらつき具合です。値が小さいほど平均付近に集まっており、大きいと高得点も低得点も増えることを示しています。

そういえば、地歴Aで受験できる医学部が6校もあるのですね。知らなかった。Aは歴史の場合、近現代を集中的にやります。一般に、狭くて深い科目は難しいです。

近現代以前も全く出ないわけではなく、確か1/4はそれ以前からも出るはずです。つまり高得点を取るためには、出るか出ないか分からない範囲まで結局はやらなければなりません。それではモチベーションが上がりません。この科目は近現代だけをやって、75点を狙う科目だと思います。

続いて、最近13年の平均点の推移を見てみましょう。(平均はここ13年のものです)

後で公民のグラフも出しますが、これを見ると地歴は60~65付近に集まっています。出題者側もコツをつかんだようですね。

世界史

世界史は標準偏差大きい科目です。これは、高得点も狙えるが低得点の人もいる。つまり、勉強していれば解けるが、していないと解けないということを示しています。さらに言うと知識問題が多いということです。古文と似ていますね。

一見平均点が高いので簡単そうに見えますが、高いのは二次試験にも必要なガチの文系の人が選択しているからです。

episode 1:予備校で出会ったベテラン受験生が世界史を勉強していました。見せてもらったところ量が莫大でビビりました。80点くらいまでは安定するようでしたが、それ以上はきついとのこと。一方、公民派の私は電車勉で…(公民編につづく)
episode2:医学部でこういう人がいました。理科2科目、社会1科目でよかったのですが、彼は全科目受けていました。結果は、物理・化学・生物100点!世界史・倫理ともに77点…それ力の配分間違ってるんじゃね。勉強法を聞くと「詳細世界史研究(山川出版)」という分厚い参考書をやっていました。当時の倫理は非常に平均点が高く、専念すれば高得点を狙える科目だったのに。

世界史は、やれば高得点を取れると言われていますが、80点くらいで力尽きる可能性も高い科目です。負担が大きく、たとえこの科目で高得点が取れるようになったとしても、時間を取られるため総得点は下がる可能性があります。

しかし、世界史を勉強する意義は国際情勢を知るうえで大きいです。しかも、大人になってからではこの莫大な量を勉強するのはかなり厳しいです。理系でやるなら、公民は捨てて一本に絞ることをお勧めします。

ただし、勉強量は2単位公民と比べると最低でも4倍は違ってきます。いや、もっとかもしれません。さらに量が多いということは、繰り返しのペースが落ちることを意味します。

人生において得られるものも多いと思いますが、やるなら覚悟を決めて!

日本史

地歴では最も受験者の多い科目です。中学の歴史は日本史中心ですから慣れ親しんでいる人も多いのでしょう。理系で取っている友人もいました。成績は良くなかったですが。平均点は妥当なところですね。

世界史より範囲は狭いが内容は深く、覚える量も負けず劣らず多いと言われています。

壮大な余談です。私は受験を抜きに考えて、歴史地理も勉強した方がいいと思っています。専門アルパカほど悲しい生き物はない。新課程では地理総合、歴史総合ともに必修科目になりますが良い傾向だと思います。私は若い時は地理選択でした。それは労力を考えたからではなく単純に好きだったからです。そして、大学に入って日本史の勉強もしてみようと思い、一般教養で日本史を仮登録をして授業に出ました(この大学は5月半ばまで本登録しなくていい)。

ところが、全く分からないのです。高校の日本史の範囲を全部知っている前提で講義をなさるのです。これは大学教育の欠点でしょう。授業を受け続けて興味を持てるようになったとしても、単位が取れなきゃ意味がないのです。結局地理を選択しました。試験は楽々受かりましたが、知っている話が多くて…

東大のディープな日本史』という一般向けに東大の問題を解説した本を読みました。大変興味深い内容でした!しかし悲しいかな、歴史の勉強をしてこなかったので、深いところまでは分からない。

そこで、今になって勉強を始めました。中学やセンターの参考書を読みましたが…歴史の流れがあまり頭に入ってきません。

3日で分かるというシリーズも読みましたが、あれは一度勉強したことがある人が思い出すための書籍ですね。素人が手を出すと断片的な知識にしかなりません。

やはり、一度も授業を受けたことのない科目は、あのぴよ太郎氏でさえ難しいのです。

魔理沙
どの口が言う(グサッ)

受験勉強って無駄じゃないと思います。受験という強力な動機付けというのは凄いものです。大人の趣味のゆるい勉強では、特に暗記量が多い科目は中々習得できません。

やる価値はある。しかし理系で日本史を取るなら世界史同様、覚悟を決めましょう。

地理

日本史が過去の日本、世界史が過去の世界を扱うのに対し、地理は現在の日本及び世界を扱う科目です。ちなみに私は高校生の時から好きでした。

ぴよ太郎
理科は地学、社会は地理、そしてタクティクスオウガの主人公の属性は大地と私はが好きなのだ!
魔理沙
内容関係ないじゃないか!

ぴよ太郎「現役のへっぽこ時代でさえ、地理だけは一次で88点あった」

霊夢「なんということでしょう。英語より高いじゃないの!」(英語は76点/200)

魔理沙「ほう、デカい口を叩くではないか。ではその後100点取れるようになったんだな」

ぴよ太郎「それがだね、模試でも過去問でもほとんど88点。96が限界で100点は一度も取ったことがない」

そう、地理は90点以上を取るのが中々に難しいのです。その理由ですが、まず、地理は現在のことを扱うので必ず新問が出てくるからです。もう一つ、型どおりではないその場で考えさせる思考問題が多いからです。

ムーミンで有名になった2018年の第五問の問4を紹介します。「ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの比較地誌」の問題で一番上の2つの画像がスウェーデンだと分かっています。残り2つ「タとチ」、「AとB」のどちらがフィンランドかという設問です。

まず、「チ」ですが、バイキングなので少なくともフィンランドではありません。ノルウェーです。ムーミンの後ろの針葉樹林はフィンランドっぽいことを示唆しています。

次に「A,B]ですが、スウェーデンとAの言語の類似性が分かります。『スウェーデンとノルウェーはインド・ヨーロッパ語族。フィンランドはウラル語族』だからAがノルウェー、残ったBがフィンランドと解くそうです。私はそんなこと知らなかったので『トナカイ→サンタ→フィンランド』で即決しました(笑)ヒントをくれていますね。

この問5全体が考えさせる問題で、逆に言うと少ない知識で解ける問題でもあります。ただし、評価は「やや難」です。

地理は標準偏差が小さい科目です。世界史と比べて高得点も低得点も少ないのです。それは、思考問題が多いことを示しています。

ちなみに私はこれらのアニメは全部知っていますが、国は知りませんでした。アニメの正確な国設定のことで論争になったらしいですけど、問題の本質ではありませんね。

地理の特徴

  • 覚えることが歴史系の半分くらい。点数の上昇は早い
  • 理系に近い科目(昔の東大地理は気候分類などが多く、理系と言われていました)

地理の難しい点

  • 90点以上は難しい。(二次で地理を取る人の世界か)
  • 新問を作り出すことができる。(過去問で必ずしも成績を伸ばせない)
  • 現在を扱うのでデータが変わる。(参考書のデータが古くなる)
  • 歴史と比べて参考書が少ない。(二次で地理を取る人が少ないからか)

社会科は好きなものを取るのが一番です。しかし、全部合わないなら理系は地理で。暗記事項が少なく公民とのダブル受験も可能です。

ぴよ太郎氏の例:河合塾に入る前の成績が、地理85点、政治経済75点でした。地理は昔とデータが変わっています。私が高校生の時、世界総人口は48億人でした。医学部受験の時63億人、2017年76億人。

各国の輸出入のデータもかなり変わっていました。昔は日本企業は人件費の低さを求めて東南アジアに進出しました。ところが、その後人件費が上がったため中国に進出しました。ここまでは私も知っていました。が、さらに中国で人件費が上がったため、また東南アジアに戻っていたのです。もう訳ワカメ。

地理は現在を扱うため、どんどん情勢が変わっていきます。よって、過去問を全部やったとしても9割以上取れるとは限らないのです。ここはもう予備校の先生に任せるほかありません。ところが、河合塾のセンター社会科はクラス関係なく共通なのです。85点を95点にする授業ではありませんでした。

第一回センター模試の後、私は地理を捨てました(すまんちょっとカッコつけた)。つづく

書店で熟読してきましたが、現在は良い参考書が出ています。独学も可能かもしれません。地理の参考書については別の記事で。

またね。

今回出てきた書籍

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史2歴史が面白くなる 東大のディープな日本史 (3)